#11「因縁のイケメンパート」
【チューニング】(Tuning)
音程を合わせること。
チューナーという機械の音を聴いて合わせる場合と、楽器同士で音を聴いて合わせる場合がある。
吹奏楽の場合、普通はB(ドレミでいうとシ)の音程を合わせる。
楽器は気温や湿度で音が変わってしまうので、合奏や練習前には、チューニングが必要になる。
チューナーとメトロノームは各パートにあるのが望ましく、もしない場合はケンカになる。
部とは関係なく個人でマイチューナー・マイメトロノームを所有してる部員もたまにいる。
【トロンボーン】(Trombone)
金管楽器のひとつ。
ベルの部分がトランペットに似ているが大きさはトランペットよりも大きく、 ピストンやロータリーではなく管を伸縮(スライド)させることで音程を変えることが、 他の楽器と違う最大の特長である。
ちなみにベルの部分の大きさは、練習中ふざけて頭にかぶれるくらいの大きさ。
学校の吹奏楽でよく使われる種類は、テナートロンボーン、テナーバストロンボーン、バストロンボーン。
略称は「ボーン」「ボントロ」などで、作中では「ボーン」で統一。
楽譜の表記は「Tb」「Tbn」。(「Tb」表記だと「Tuba」(チューバ)と似ていて紛らわしい)
一般的に、合奏の並びではトランペットの横に並ぶ。
トロンボーンは花形であるトランペットの存在をうらやましく思って常に意識しているが、 トランペットは特にトロンボーンのことは気にかけてない。
スライド奏法の際、トロンボーンの管がうっかり飛んだり周囲の人間に当たったりする攻撃性の高い楽器である。
この被害を被るのは、合奏体形からいうと大体ユーフォかチューバ。
そういった金管ヒエラルキーの縮図は、合奏の際垣間見える。
【スライドグリス】(Slide Grease)
金管楽器の必携アイテム。
音程を変える時に使うピストン(抜差管)の滑りをよくするために使う道具。
これを塗って常に滑らかに保つことで、正しいタイミングで音を変えることができる。
ソフトタイプとハードタイプがある。
楽器の特性からか滑りにこだわるのは、やはりトロンボーン奏者に多い。
似てるからといって、リップやソックタッチで代用しないこと。
ちなみに、1個あれば十分だし、オイル系に比べて消費燃費は低いので、
半ダース携帯はどう考えても持ち過ぎである。
綾乃は勿論、グリスとクリーム以外にオイルも使いまくってます。
【スライドクリーム】(Slide Cream)
トロンボーン用のグリス。クリームを管に塗り、ウォータースプレー(水)で摩擦を良くして、ヌルヌルシコシコさせる。
【7ポジ】(ななぽじ)
トロンボーンは前述の通り、管を伸縮させることで音程を変える楽器である。
一番手前の位置が「第1ポジション」で一番遠くに手を伸ばした位置が「第7ポジション」。
シンプルな作りのテナートロンボーンでは、第7ポジションまで手を伸ばす必要があるのでこれが通称「7ポジ」。
160cm前後の身長の人は、ここまで伸ばすのはかなりキツいので、紐などのチートを使う。
【アンサンブル】(Ensemble)
ここでの意味は、金管四重奏や五重奏といった少人数で編成されたメンバーでの合奏の意。
吹奏楽部はコンクール以外に、「アンサンブルコンテスト」という大会に出る場合があり、 部内から選抜されたメンバーがセクションでアンサンブルを組んで出場する。
ここで由利が語っているメンバーは、狩野(Tp)・宍戸(Tp)・吉川(Hr)・由利(Tb)・チューバの金管五重奏である。
初登場キャラ