#02「恋の狩人」
【1st・2nd・3rd】(ファースト・セカンド・サード)
同じ楽器だから同じメロディを吹くかというと、そうではない。
合奏用譜面は同じ楽器でも主に「1st」(ファースト)「2nd」(セカンド)「3rd」(サード)と それぞれの譜面があり、曲によっては動きにかなり差が出る。
勿論、ソロやオブリガードなどの目立つ動きが多いのは1stの譜面となり、 2ndと3rdはそれを支える動きが多い。
故に、一般的には上級生や実力のある者から順に1st、2nd、3rdとされる。
ゆるい学校ではジャンケンで1stを決めたり、曲によってパートを入れ替えたりすることもままある。
しかし強豪学校や合奏コンクールで吹く曲の担当決めは、オーディション形式や投票形式で行われたりと 熾烈を争う場面が多い。
パート内の人数が3人以上の場合は、バランスよくそれぞれに1st、2nd、3rdを配置するが、 ソロがある場合だけは当然1stが何人いようが1人が担当する。
ソロの譜面によく遭遇するトランペットやサックスは、そのたびに色々モメる。
【パートリーダー】(Partleader)
吹奏楽の活動の半分以上は「パート練習」からなる。
楽器パートごとに統制が必要になるため、各楽器にはそれぞれ必ず「リーダー」がいる。
パート内のリーダー、すなわち「パートリーダー」である。
「部長」以上に使用頻度の高い、吹奏楽部にとって重要な単語である。
略称は「パトリ」「パーリー」など。
作中では「パーリー」で統一。
パーリーの仕事は、パート練習メニューを決めたり、声かけ、パート内合奏でのまとめ、 パーリー会議や練習内容を部内に報告するなど、多岐に渡る。
パーリーの資質にパート内の雰囲気が左右されるといっても過言ではない。
1st決めと同様決め方は色々あるが、実力よりも人間性で決まる場合が多い。
しかし今回のトランペットパートのように、 上級生が1人しかいない場合など止むを得ない事情で、人間性に疑問を感じる人物が パーリーに就くこともある。
【熟女マニア】(じゅくじょまにあ)
狩野の性癖。
一般的に熟女というと30代からという認識が多いが、狩野の射程範囲は50歳からである。
(50歳からは上限なし)
成熟された大人の色気に魅力を感じる熟女好きが大半の中、彼は「熟しきっている」「朽ちる寸前」な ものに魅力を覚えているようだ。
宍戸と御空にも最低限の許容キャパがあるため、狩野から女を紹介してもらうという線は儚く消えた。
【部長と副部長】(ぶちょうとふくぶちょう)
吹奏楽部は1年を通してオフシーズンというものがなく、常に予定が目白押しである。
予定を決めることは勿論、自分の練習時間の合間を縫って合奏の選曲や部員の面倒を見ることは 本当に大変な仕事になる。
部長も副部長も足並みを揃え協力して初めて、部内が円滑に動く。
響野学園の場合、部長は名ばかりで不在であるといっていい。
副部長である四季が、部長がすべきほとんどの雑務をこなしているため、 四季ひとりにかかる負担は計り知れないものとなっている。
お疲れ様。
初登場キャラ